気がついたら梅雨が明けてしまったそうで普段は歩いていく秋葉原への外出もあまりの猛暑で電車を使ってしまったグループ代表の内山田です。
今週もよろしくお願いします!
さて先週の木曜日の7月23日(木)に全社休業にしてヒューリック浅草橋のセミナールームにて当社グループの経営方針発表会を実施しました。
前年は新型コロナウイルスの影響で動画配信で実施しましたが、今年は全社員を集めての実施となりました。
進行自体は大きく「今期実績の報告」と「来期の計画」のふたつに分けて行います。
まず「今期実績の報告」ですが当社も複数の会社の運営になると、当社スタッフたちも所属以外の実績や状況に関してはほとんどわかりません。年に一度整理して所属するスタッフたちに報告することも会社の義務だと思っています。
当社も定期的に求人採用を実施していますが、面接をしたときに応募者の人が所属していた会社の現状を知らない人がほとんどなんですね。
自身の実績に関しては知っている人もいるのですが、所属する会社が黒字なのか赤字なのか、自身がどういう状況で仕事をしていたのかほとんど知らないという方が結構多くて、日々長い時間をかけて過ごす会社や仕事で自身がどういうポジショニングにいたのかわからないというのはちょっと寂しいなと思ったりします。
こと20代から30代に世代が変わる方や転職を重ねている方は口を揃えて「次の転職は長く勤めたい」という言葉を伝えてくるのですが、ただ所属しているだけでは長く務めることは難しいのではないかと思います。
例えば入社一年目は研修も含めて「まずは慣れる」という期間ですので、与えられた仕事をある程度こなせるようであれば角が立つこともないし余計なプレッシャーもかからない時期だと思います。
それが2~3年目になると近くにいる人と比較される対象になってきて、ただ同じことをやっているだけでは評価基準が若干変化してくる期間となります。
4年目以上になると後輩の指導や役職の対象にもなってきて自身に通常業務とプラスアルファーの仕事が追加されてきます。こと役職者になると今までの与えられる側の通常業務から与える側の視点が求められるので途端にバランスが崩れてくる時期になります。
こうして時も年齢も過ぎていくわけですが、一般的には振り返った時には若手が台頭してきて、それまで自身の活動や実績で褒められることも若手と同じ基準にはなりませんので、自身の席自体も今までとは違うということを認識しなければなりません。
そういう不可抗力的な流れがどうしてもある中で「一年の区切り」というタイミングで現状を理解してもらうことは重要だと思っています。
僕自身も20代の勤め人の立場の時は会社の会議でも正直理解できないことばかりでしたが、現在の立場になると当社どころか社外や取引先の経営状況なども把握しなければならないこともあり、こういう部分からも「視野」を変えていかなければならない必要があると思っています。
当社は以前より「ディスクローズ(情報開示)」を積極的にやっていますので社外秘の情報ではありますが売上や利益や在庫金額から経費の詳細まで全社員に向けて開示しています。
会社の「家計簿」みたいなものですが興味が無い方にはただの数字です。
しかし例えばサッカーのプロチームに例えれば自身が所属するチームの年間成績や順位から月ごとの成績や個人成績がオープンになることで自身がそのチームに所属していることがより実感できるのではないでしょうか。
そういう目線で実績に対峙できれば会社ともより深く関わることができ、自身のポジションに関してもより理解するきっかけになるとよいなと思っています。
次に「来期の計画」も本当に重要です。
僕はよく「カーナビゲーション」に例えます。
誰でも旅行に行くときは「目的地」を設定します。
いくらノープランの時があったとしても大まかに「目的地」は設定するのではないでしょうか?
昨年の実績は「現在地」です。
「現在地」と「目的地」の距離が「たどり着けるのかどうか」が重要です。
実際の旅行でも高速道路があまりに空いていて予定よりも早く着いてしまうこともあれば、途中でたくさんのトラブルに巻き込まれて予定よりもはるかに遅れてしまうこともあります。
会社も同様で予定通りにいくことはあまりありません。
ただ「目的地」を設定することと「計画」をすることは大変重要で、それは自身の現在地がはっきりしていればトラブルに巻き込まれてもパニックを起こしたり焦る必要もなく、いかにして予定していたルートに戻れるかどうかが大事となります。
旅の同行者はもちろんスタッフたちですから、「目的地に対して自分たちがどの辺にいるのか」を共有させることも大切です。それが「目的の達成率」や「昨年の対比」というパーセンテージで自身たちの位置を伝えることが安定した運転の秘訣のひとつではないかと思っています。
時に道を外れても道筋がはっきりしていれば途中下車して時を楽しむことも大切だと思っています。そういうメリハリがないと高速道路をひたすらアクセルを踏み続けて同乗者も変わらない景色を眺めているだけではあまり面白くない疲労するだけの旅になってしまうのではないかと思うのです。
あまりに抽象的な例えになってしまいましたが仕事はマラソンのような長距離戦です。
僕も短期間だけの経営者を任されるのであれば、今とは違うやり方を行うと思います。
しかし会社は将来に渡り事業を継続すること(ゴーイング・コンサーン)もひとつの役割ですので、毎年共に道を歩んでくれる社員の方々にできるだけ伝えることも大切な手法だと思っています。
会社を臨時休業にしてまで行っている会議ですので短期的な損失やご迷惑をおかけしている関係者の方々もいると思います。しかし長期的に見た時にこの一日がみなさんの役に立てるようにしていきたいと思っています。