「Adobe Color」って何?

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今回は、最近使って感動した「Adobe Color」についてシェアします!

 

突然ですが、皆さんは「色が持つ力」を信じていますか?

その力が発揮されたエピソードを1つご紹介します。

 

2017年1月、オフィス家具である「LEMNA(レムナ)」シリーズに机の新商品が投入されました。

その机はヒットし、1年間で売上が約2倍に増加したのですが

 

その要因は、なんと「色」

 

独自に開発した「エル ブラック」という色が起爆剤となり、ヒット商品になったそうです。

 

この「エル ブラック」

ただの黒色ではなく、ややイエローを混ぜたような暖色系の配色なのですが

机を暖色系にしたことで、オフィス全体に自由にコミュニケーションが取りやすい雰囲気が生まれたそうです。

そして、これこそが売上アップにつながった大きな要因でした。

(参考記事:https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/feature/00029/00006/?i_cid=nbpnxr_parent)

 

まさに「色が持つ力」を実感する事例ですよね。

 

「でも、色の組み合わせ(配色)ってセンスがある人しかできないよ…

 

そんな声が聞こえてきそうです。

僕もそう思っていました。

 

しかし!

そんな配色難民を救済してくれるのが、「Adobe Color」なんです!

 

今回はそんな「Adobe Color」のすごいところを3つ紹介していきます。

 

①カラーホイール

まず紹介するのは「カラーホイール」

これがとにかくすごい!

 

やり方は簡単で

真ん中の色(小さい白の三角がある場所)を選ぶだけ!

あとはその色に合った配色を自動で提案してくれます!※下の動画参照

 

さらに、上の動画では似たような色を選択していましたが、補色・分割補色・トライアドなど、様々な色の組み合わせの提案ももちろん可能です。※下の動画参照

 

 

つまり、この「カラーホイール」を使えば、どんな色であっても、自動的に最高の配色を選んでくれるんです。

Adobe、恐るべし…!

 

②「テーマを抽出」

色々なイラストや写真を見ていると、「これ良いな〜」と思うことってありませんか?

例えば、上の画像。

「なんで自分はこれが良いと思ったんだろう?」という疑問を解決するのに便利なのが、この「テーマを抽出」です。

この機能のすごいところは

好きな画像をドラッグ&ドロップするだけで、その画像が占めている色を自動的に検出してくれるんです。

これによって、その画像を形作っている配色が分かります。

その上、この5色を使うことで同じような雰囲気のものを作成することもできちゃうんです!

 

余談ですが、僕はずっと「青色」が好きだったのですが、最近集めていた画像をこの機能に当てはめてみたところ、「緑色」が検出されることが多く

「意外と自分は緑色のものに惹かれるんだな」

と新たな発見もあったので、ぜひ使ってみていただきたい機能です!

 

③多様な色覚対応

皆さんは「色覚異常」もしくは「色弱」という言葉をご存知でしょうか?
これは要するに
「物の見え方」には異常がないが、「色の見え方」が違っている
そんな症状のことです。
 
「そういう人もいるんだろうけど、自分には関係ないかな」
 
そう思ったそこのあなた!
 
この症状は全く他人事ではないんです。
なんとこの症状!
日本人男性の20人に1人(5%)、日本人女性の500人に1人(0.2%)に発症していると言われているんです!
 
つまり、自分の見えている「赤色」とみんなが見ている「赤色」が同じである保証は全然ないんですね…
自分が良いと思った配色も、他人から見ると実は濁っているかもしれません…
 
そこでこの「多様な色覚対応」と呼ばれる機能の出番です!
 
上の画像のBとEの色をご覧ください。
 
全く違う色に(僕は)見えるのですが、色覚異常の方の中には
これが同じ色、もしくは限りなく同じ色に見えている可能性があるそうなんです…!
 
「全然違うじゃん!」「自分の感性が一番大事!」
 
そう思うことももちろん大事です。
しかし、ユニバーサルデザイン(誰が見ても良いと思えるデザインのこと)を目指す上では、これは決して無視できない問題ですよね。
 
そんな時にこの機能を使えば、AIが客観的に配色を見てくれるため、そういった方々にも目を留めてもらいやすくなるかもしれません。
 
 
 
まとめ
 
最後に「Adobe Color」最大のすごいポイントをお伝えします。
実はこの機能…
 
会員登録不要全て無料!!
 
スゴくないですか?
このすごい機能が全て無料で使えるとは…
正直、毎月高額な料金をAdobeに払っている身としては「有料会員限定にしてくれよ…」と思わなくはないですが…笑
Adobeの粋な計らいは見習わなくてはいけませんね
 
ぜひ一度活用してみてください!
 
おまけ

 
人間の目というのは、およそ100万種の色を見分けることができるらしいのですが
青が見えるようになったのはかなり後になってからというのはご存知でしょうか?

昔の文献を調査した学者によると、ヒンズー語、中国語、アイスランド語、アラビア語、ヘブライ語において「青」という言葉は見つからなかったそうです。

 
なぜ青色が見えなかったのか?
それは「緑」と「青」を見分けられなかったからというのが有力な仮説なんだそうです。
 
確かに信号の色も「緑」と言う人もいれば「青」だと言う人もいますよね
 
人間もあと数万年もしたら、今とは違う色が見えているようになるかもしれませんね…!
 
この記事を書いた人: そうそう