合併についてのご報告

CafeReoGroup

みなさんこんにちは!
カフェレオグループ代表の内山田です。
今回もブログを読んでいただきありがとうございます。

 

さて今回は大切な報告を書かせていただきます。

 

当社グループ内の関連会社「株式会社カフェレオ」「株式会社アルジャーノンプロダクト」「株式会社カフェレオエンターテインメント」は2024年7月1日より「株式会社カフェレオ」を吸収元として3社合併し社名を「株式会社アルジャーノンプロダクト」に変更いたします。

 

よって2024年7月からはアルジャーノンプロダクトが第24期として事業を行うこととなります。

 

『株式会社カフェレオ』の名称に関しては2001年8月からの創業事業として本当に愛着のある名前なのですが大きな変革のひとつとして取り組むこととなります。

 

あらためて長年お付き合いいただいたみなさまにはお礼を申し上げます。
折角の機会ですので合併を行う経緯や今後のことなどをざっくばらんに綴りたいと思います。

 

 

秋葉原のこと

 

軽く自身のことを書かせていただくと学生時代から4年ほど飲料品の商社の倉庫でアルバイトをしていてコンビニ向けのジュースなどの仕訳作業やフォークリフトで商品の積み込みなどをやっていました。
専門学校を中退して定職につきたいと考え始めたときに、たまたま募集をしていたパソコンショップに応募して採用されたのが21歳の時の社会人デビューのきっかけです。

 

今は「パソコンショップ」と呼ばれる形態は無くなってしまったと思いますが、いわゆるパソコン本体とモニターとキーボードを購入したらセットで約30万円。そこに使用するソフトをそれぞれ購入して数万円。というパソコン関係商品とソフトを販売する専門店で4年ほど勤務していました。新宿と池袋の店舗に配属して24歳の時にエリアマネージャー的なポジションに抜擢されていくつか担当する店舗のひとつで新しくオープンした秋葉原店を手掛けたことが秋葉原との出会いです。

 

1994年の頃ですが当時の秋葉原はまだ『白物家電(洗濯機・冷蔵庫・エアコンなどの家電商品』と『無線』が集まる街でパソコンを取り扱うお店が増え始めた頃でした。

 

その店舗勤務の付き合いがきっかけで取引先のパソコンソフトの卸の会社に転職することになりました。1995年のことで入社して数か月後に「WINDOWS95」というソフトが発売され、パソコンの市場が一気に拡大されます。

 

販売職から営業職へのジョブチェンジをしたわけですが、秋葉原エリアを担当することになりました。『大型家電量販店』といわれるビル全体がパソコンだけを販売する店舗が中央通りに並びます。また今では当たり前のことなのですが当時「マルチメディア」という言葉がキャッチフレーズとなりパソコンで「動画を見る」「音楽を聴く」「通信を行う」という仕事だけを行う機械から『家庭で使う』というニーズに向けた動きが始まります。

 

僕は当時の「ヤマギワソフト」「T-ZONEミナミ」「メッセサンオー」というお店を担当していて、どちらかというと業務用ソフトよりもゲームやエンターテインメントのソフトを営業する機会が増えていきました。

 

競合の最大手の会社の影響力が強くてなかなか思うように受注が取れないので、メーカーが店舗に貼るポスターをかき集めて予約特典として提供したり(もちろんメーカーの合意の元です)、テレフォンカードを作ったり、今思えば秋葉原にアニメやゲーム好きの「おたく」と呼ばれる人たちが集まるきっかけに近いところにいたような気がします。

 

特に『新世紀エヴァンゲリオン』の影響は絶大で、関連するPCソフトの発売時に特典として制作したテレフォンカード目当てのお客さんが発売日に長蛇の列を作ってくれたことは今でもよく覚えています。

 

当時は毎日のように新しいパソコンソフトがリリースされて店頭に山積みされる時代でしたので、平日のほとんどを秋葉原の取引先を営業周りする日々を過ごしていました。

 

設立の経緯

 

とにかくパソコンソフトが売れる時代でしたので自身の営業成績もそれなりに大きくて、若さゆえの根拠の無い自信もあって、違うことをやりたいという気持ちで転職をしたのですが、うまくいかず知り合いの伝手をたどって大手の玩具メーカーのOBの方の会社にお世話になることになりました。

 

いわゆるファンシーキャラクターの雑貨商品を卸す会社でしたが、もともと秋葉原の営業経験もあったので当時の社長の紹介でゲームメーカーを紹介してもらい、そこで制作している商品を店舗に導入することが仕事の役割となりました。

 

そのゲームソフトのタイトルが「ファイナルファンタジー」だったのですが、当時はまだ『キャラクターグッズ』という定義がない時代で、お店に並ぶのは玩具全般とぬいぐるみや文具商品などが主流の頃で尖がったお店は輸入のフィギュアなどを取り扱うような頃でした。
まったく異業種の営業となったのでひとつひとつお店に飛び込み営業をして、小さな棚を分けてもらうようなことからスタートしたのですが、連日お店に訪問していると他商品の取り扱いのリクエストを受けたりして、こつこつ取り扱う商品を増やしていきました。これが現在の当社の事業のベースとなりました。

 

自身も30歳手前の頃でしたが経営的なことは1ミリも考える器量を持たず、ただ売り上げをあげればよいと考えていたので、売れ残りの在庫などいろいろ会社に迷惑をかけてしまい、結論として退職をすることになりました。ただゲームグッズなどを扱う会社がどこにもなかったのでメーカーや販売店の担当の方々から商品供給の継続を強くリクエストされたので、当時の社長に相談をして継続的に在庫販売を行うことを約束としてカフェレオという会社を設立することになりました。2001年の時のことです。

 

偏見と抵抗

 

前職の失敗もあって起業することにはまったく自信がなかったのですが、とにかく役割だけ果たそうということで無我夢中で仕事をしました。まだ資本金の大きさや社歴が信用のバロメーターの時期でしたので、新参企業はまったく相手にされません。ただ商品力だけを訴求してなんとか商品導入をさせてもらうということを繰り返していたのですが、いくつかのゲームメーカーの人たちから声がかかるようになって、先方の商品を卸してもらったり、ライセンスを許諾してもらい商品を作ったり、なんとなく「ゲームグッズといえばカフェレオ」というようなイメージが定着していきました。

 

しかし社員数名の会社が信用してもらうことはなかなか難しく、さらに『おたく文化』というものに大きな偏見があって、口座を開くこと自体を抵抗されることも度々でした。
いまでこそ当たり前の時代とマーケットになりましたが、とにかく「前例がない」ということに対する抵抗に関しては本当に苦労をしました。過去の小売りの経験や独学ながらパソコンを使うスキルがあったので、商品案内書のフォーマットを統一してできるだけカラーで商品を見せることを心がけたり、自社のホームページを作成して積極的に商品紹介をしたりと、とにかく会社のイメージを高めることを意識しました。

 

 

アルジャーノンプロダクト設立

 

商品の取り扱いも増えてなんとか会社も継続できるようになりました。
『食玩ブーム』というのがあって「お菓子+おまけ」の商品がすごい勢いで売れていました。
参入するメーカーも多く各社アイデア勝負でさまざまな面白い商品が発売されました。
当社にも持ち込みで戦闘機をテーマにした企画を提案されたので、オリジナルで商品を制作することになりました。大戦機をテーマにした「BIG BARD」という商品とイカロス出版さんが発行している「J-Wing」の編集部の方々に監修していただいた現用機のシリーズを定期的に発売しましたが、なかなか好評でセールスも順調でした。

 

その企画を持ち込んだ会社に製造をお願いしていたのですが本業の理由で会社を整理することになってしまったので、担当の方と製造を請け負う形で2009年にアルジャーノンプロダクトという会社を設立することになりました。

 

しばらくは戦闘機のトレーディングフィギュアやブルーインパルスに関わる商品を作っていたのですが食玩ブームが静かになっていく流れでセールスも小さくなっていきました。
カフェレオという会社もあるのでより連動するためにオリジナルのキャラクターグッズを製造することになったのが現在のアルジャーノンプロダクトの事業となっています。

 

商流の変化

 

インターネットが当たり前のように普及して『インターネット通販(Eコマース)』と呼ばれる業態が拡大していきます。「誰でも簡単に在庫を持たず販売ができる」という触れ込みで個人も企業も自身のECサイトを作成します。

 

世の中には『商流』と呼ばれる取引の流れがあるのですがカフェレオのような「卸」と呼ばれる中間業者はなぜか直販には厳しい風当たりがあってECやイベント物販などの展開は暗黙に制限されてきました。

 

また戦国や幕末系のゲームやアイドル系のゲームの人気をきっかけに女性のユーザー層が一気に拡大していきました。池袋が聖地となり多くの女性向けの商品が発売されるようになりました。
当社はなんとなく「オタク向け商品の流通業」というポジションにいましたので、サブカルチャーの偏見からマーケットに勢いがでてくる過程の中で取引自体も拡大していきました。

 

ひと昔の「クールジャパンプロジェクト」と言われるような『アニメとゲームは日本を代表するカルチャー』というワードが広まっていくと「サブカルチャーは儲かる」という雰囲気ができてきて新規参入も相次いできました。

 

ひとつの作品に登場するキャラクターも多くなり必然的に商品化されるアイテムも増えていきます。
放映されるアニメも増え、ゲーム自体もコンソール(据え置き)とスマートフォンゲームなど作品自体も多様化していきます。

 

業態もひと昔は店頭に並べることが主要でしたが、ECに加えポップアップストアなどユーザーにアプローチする手段も広がっていきます。サイクルのスピードが高まるにつれ、より在庫リスクが少なく納品スピードを高めるために、高品質の印刷ができ短納期で商品が制作できる「アクリル」を素材とした商品が中心となり「多品種小ロット」と呼ばれる手法がキャラクターグッズのマーケットの主流となりました。

 

当社にも連日のように新商品の案内が届きますが以前のように商品を精査しながら販売手法を取引先の方と協議するような営業手法をとる余裕がなくなり、情報を供給することが仕事となってしまいました。またリテールも出口が多様化しているためにより差別化を求められています。ただひとつの商品を案内しているだけではパフォーマンスを得ることが難しい状況の中で情報量に埋もれて本来行うべき余裕が持てなくなってしまう状況となってしまいました。

 

 

合併による事業改革へ

 

コロナ禍の3年を経て、いつからか現在の当社の仕事は本当によいのかと考えるようになりました。
僕たちの仕事は「作品」があって成り立っています。その作品を「支持」する人たちがユーザーです。僕たちの仕事もユーザーの方々から支持してもらうことを行わなければならないと思っています。悔やむべきは設立当初はお金も人も足りなくて、もっとやれたこともたくさんありました。
20数年の年月の中で多くの勉強と経験をしてきました。
当時と比べれば現在の環境は比べ物にならないくらい充実している状況の中で、本来やるべきことがやれているのかという自問自答を繰り返してきたことは事実です。

あらためて「種をまいて水をあげて芽が出て花が咲く」という工程を行おうとするときに、現在の当社のスキーム自体が邪魔をしているのではないかと考えるようになりました。
多くのステークホルダーのみなさんとの付き合いがあって現在があることは事実ですが、やはり成長の源泉は自分たちの意思でやるべきことをやれる環境にしなければならないという結論に至りました。

 

まずはできることとして「カフェレオ」という卸事業を本来の代理店営業に戻していく中で、メーカー業である「アルジャーノンプロダクト」の屋号の元で企画とマーチャンダイジングの機能をより充実させていくことに今後の成長の軸としていくことにしました。
とはいえ現時点(2024年6月)にてカフェレオの販売先の店舗数も1400店舗ほどあり大手や専門的な形態も含めて多くの販路を持っていることは当社にとっての財産です。

 

アルジャーノンプロダウトではスマホゲームの「勝利の女神 NIKKE」という作品の商品化を手掛けさせていただいていますが、WEBサイトの制作や商品紹介動画の製作は自社で行っており、日本国内の地方でのイベントの実施から今月の22日からは秋葉原で「MEGA NIKKE STORE」という常設店舗をパートナーの企業さんと一緒にオープンすることになりました。

 


自分たちのリソースを活かすことで関わる方々とのメリットを高めていくことを当面の目標にしていきたちと考えています。

 

 

あらためて多くの方々のお付き合いと支援あっての年月に感謝をするとともに、今後の活動に関してもご愛顧をいただけることをお願いします。

 

 

最後に当社グループではより多様な業種のキャリアを活かした総合職的な採用を定期的に行っています。営業経験や商品企画などの経験者はもちろん、イベント運営や製造管理、プロダクトデザイナーやWEBデザイナー、経理や人事職まで幅広くキャリアを活かせる方を募集しています。
ホールディングスのサイトからも応募できますので興味のある方はぜひご確認ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この記事を書いた人: sho_uchiyamada