「ゆるキャン△」でキャンプをはじめたビギナーとしては、作品に登場するキャンプ場に行くことに、ずっと憧れがありました。いままでいくつかのキャンプ場に行きましたが、訪れたことがあるモデル地は「ふもとっぱら」だけ。作品に登場した場所の人気は高く、なかなか予約が取れないのが現実です。
そんななか、キャンセルによる空きを見つけた勢いで、思い立って聖地…の近くにある「ほったらかしキャンプ場」へ行ってきました。東京からJRで約2時間半の巡礼旅です。
春の天気は変わりやすいですが、当日は見事な快晴。山梨市駅についた時には多少の肌寒さを感じたものの、強い日差しにあっという間にじんわりと汗が滲みます。
ゆるキャン△に登場した「笛吹川フルーツ公園」を散策しながら向かいます。作品で見た通りの景色にワクワクがとまりません。
GoogleMapによれば、最寄りバス停からキャンプ場まで徒歩30分程度。
迷いようもない一本道をただ行くだけなのですが、山の上に向かっていくため、延々と続く上り坂。これがわりと傾斜があるため、本当に大変でした!
数メートル歩いては、乱れた息を整えたり、水をひとくち含んだり。時間だけはたっぷりあるので、こまめに休憩をはさみつつ、マイペースに歩いて目的地に向かいます。何台の車に追い抜かれたことでしょう。歩いているのなんて私ひとりです。事前に情報は得ていたけれど、ここまでとは。
百聞は一見に如かず。辛くて苦しいはずなのに、だんだん楽しくなってきます。
道のりのおよそ半分くらいのところで、偶然にもキャンプ場のスタッフの方が車で通りかかり、助手席に乗せてくださいました。まさに地獄に仏とはこのこと。ありがたい気持ちでいっぱいでした。
そうして到着した山の上のキャンプ場は、鳥の声と風の音がする静かな場所。眼下に街並みを、遠くに富士山を望む最高のロケーションです。
キャンプでは、何をするかを決めていかないと何もすることがないのですが、私は何もしないことをしにキャンプに行っているので、多くの時間をぼーっと過ごしました。何もしない贅沢最高。ぬるくなった缶ビールさえ味わい深かったです。
さて、このキャンプ場の隣には「ほったらかし温泉」という入浴施設があります。ここもゆるキャン△に登場する場所で、行ってみたかったところのひとつ。なんと日の出の時刻にあわせてオープンされているそうです。
観光客や地元の人で常に賑わっていたので、少し時間を外して夜に行きました。富士山は見えませんでしたが、焚火を楽しんだあとに入った温泉から見る夜景もきれいで、写真に撮れないぶん、目に焼き付けました。車のライトが流れていく様子は、飽きずにずっと見ていられます。甲府盆地の夜景は、新日本三大夜景にも選ばれているとのことです。
ゆるキャン△に登場していた場所に行けたこともさることながら、うまー(*・∀・*)な温玉あげや早朝のみ提供されるTKG卵かけご飯(with豚もつ煮)も食べ、あたたかな陽気のなかで、まったりのんびり春を満喫しました。